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山田は遠江国とおとうみのくに敷智郡ふちごおり都築つづきの人である。父を喜平といって、畳問屋たたみどいやである。その三男要蔵は元治げんじ元年生うまれの青年で、渋江の家から浜松中学校に通い、卒業して東京に来たのである。時に年十六であった。中西は伊勢国度会郡わたらいごおり山田岩淵町いわぶちちょうの人中西用亮ようすけの弟である。愛知師範学校に学んで卒業し、浜松中学校の教員になっていた。これは職を罷やめて東京に来た時二十七、八歳であった。山田も中西も、保と同じく慶応義塾に入いらんと欲して、共に入京したのである。
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