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気候は繰返す。温暖あたたかな平野の地方ではそれほど際立きわだって感じないようなことを、ここでは切に感ずる。寒い日があるかと思うと、また莫迦ばかに暖い日がある。それから復た一層寒い日が来る。いくら山の上でも、一息に冬の底へ沈んでは了しまわない。秋から冬に成る頃の小春日和こはるびよりは、この地方での最も忘れ難い、最も心地の好い時の一つである。俗に「小六月ころくがつ」とはその楽しさを言い顕した言葉だ。で、私はいくらかこの話を引戻して、もう一度十一月の上旬に立返って、そういう日あたりの中で農夫等が野に出て働いている方へ君の想像を誘おう。
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