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枳園を帰参させようとして、最も尽力したのは伊沢榛軒しんけん、柏軒の兄弟であるが、抽斎もまた福山の公用人服部九十郎はっとりくじゅうろう、勘定奉行小此木伴七おこのぎはんしち、大田おおた、宇川うがわ等に内談し、また小島成斎等をして説かしむること数度であった。しかしいつも藩主の反感に阻さまたげられて事が行われなかった。そこで伊沢兄弟と抽斎とは先ず※(「くさかんむり/頤のへん」、第4水準2-86-13)庭の同情に愬うったえて幕府の用を勤めさせ、それを規模にして阿部家を説き動うごかそうと決心した。そして終ついにこの手段を以て成功した。
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