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王。「いや、それは酷だ。そんな、追いつめるような言いかたをしては、いけません。人を無益に傷つけるだけの事です。王妃には、生みの母という安心があって、その愛情を頼みすぎて、そんな事を言うのでしょうが、若い者にとっては、陰の愛情よりも、あらわれた言葉のほうが重大なのです。わしにも、覚えがあります。言葉に拠よって、自分の全部が決定されるような気がするものです。王妃も、きょうは、どうかしていますよ。ハムレットが喪服を着ていたって、少しも差しつかえ無いと思います。少年の感傷は純粋なものです。それを、わしたちの生活に無理に同化させようとするのは、罪悪です。大事にしてやらなければいけません。わしたちこそ、この少年の純粋を学ばなければいけないのかも知れません。わかるとは思っていながら、いつのまにやら、わしたちは大事なものを失っている場合もあるのです。とにかく、わしはハムレットと二人きりで、ゆっくり話してみたいと思いますから、みんなは暫しばらく向うへ行っていて下さい。」
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